
概要
手違いから架空の青春時代の記憶を植えつけられた孤独な青年・天谷千尋は、その夏、実在しないはずの幼馴染・夏凪灯花と出会う。
戸惑う千尋に灯花は告げる、「君は、色んなことを忘れてるんだよ」。
出会う前から続いていて、始まる前に終わっていた恋の物語。
感想
読み終わったときの気持ちは、「悲しいけど、少し幸せ」。
架空の記憶を植え付けることができるようになった世界。
苦しいことを忘れて、楽しい記憶を植え付けて、現実の世界で生きていく人が増えている。
そんな世界で、誤った記憶を植え付けられた主人公が、大切な女性と出会う物語。
三秋先生の著書を初めて読みました。
言葉がとても丁寧に紡がれていて、美しい世界だなと感じます。
徐々に謎が解明されていくのが読んでて楽しく、そして悲しく、一気に読んじゃいました。
僕は運命の相手という言葉を信じているわけではないのですが、「縁」はあると思っています。
そんな縁を楽しめる不思議な恋のお話。
著者
三秋 縋(みあき すがる)
1990年生まれ。岩手県出身
2011年から2013年にかけて、WEB掲示板2ちゃんねるでげんふうけい名義の「人を自殺させるだけの簡単なお仕事です」、「十年巻き戻って、十歳からやり直した感想」、「寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」などを発表。
作品は複数のまとめサイトに転載された。
現在でも上記作品以外のいくつかの作品を著者サイトで読むことができる。
2013年9月、「十年巻き戻って、十歳からやり直した感想」を加筆・修正し『スターティング・オーヴァー』と改題してメディアワークス文庫より出版。
作家としてデビューした。
2作目の『三日間の幸福』も、「寿命を買い取ってもらった。
一年につき、一万円で。」を加筆・修正し、改題したものである。
2019年3月、『君の話』で第40回吉川英治文学新人賞候補となった。
発売日:2018/7/19
読書日:2022/10/19